公園情報

里山を生かした整備の具体的な取り組みについて

 大分スポーツ公園は、昭和61年4月に県営の都市公園として開設された高尾山自然公園60haにスポーツ公園193haを加えた、253ha。そのうち自然環境の優れた谷部やため池など60haを保全エリアとして残します。また40haについては移植や苗の植え付けにより緑地を再生します。

 市街地に隣接するこの土地は、昔から松岡・横尾地区の方々の農業や生活と深く関わりあいながら維持されてきた「里山」でした。

 この里山には、大分サンショウウオをはじめ貴重な動植物が生息しています。
このため公園整備は生態系に配慮した整備をしています。谷部を中心に60haの保全エリアを設け、開発から除外して動植物のすみかと人間の利用する空間と棲み分けをしています。保全エリアの中にはサンショウウオの産卵を手助けする16か所の保護池を設けています。

 造成地の平面部20haは、大型移植機械で樹木を移植しました。樹木移植は森林というかたまりに注目する方法です。
深さ90cm~1m、木の周囲2mほどを掘り取り、土、土壌生物、土中のバクテリア、菌類、下草、カズラなど、その木を単独でなく周囲の木も一緒に環境を変えないように移転しました。いわば、「森の引っ越し」です。移植数は、大小1万本となっています。

 造成した斜面には、小さな木(芽苗)を植え森に復元します。芽苗は、公園内や周辺の里山から種を採取し育てます。植えた芽苗は始めはゆっくりと育ちますが、20年もすると周辺の森の姿と変わらなくなります。

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